2017年11月、マツコ・デラックス(45才)がめまいを訴えて入院した。原因は耳の奥の内耳にある三半規管にウイルスが入ったため。また、2018年3月28日には、今井翼(36才)がメニエール病の再発のため活動休止した。毎日あらゆる音の中に身を置いているわれわれは、知らず知らずのうちに耳を酷使しているのかもしれない。そこで、知っておきたい“耳よりトリビア”を3つご紹介しよう。
◆よい耳鼻科、悪い耳鼻科の見分け方
「難聴かも?」と感じたら、なるべく早く耳鼻科に相談することが重要だ。でも、よいドクターを見分けるのはなかなか難しい。耳鼻咽喉科いのうえクリニックの井上泰宏院長がアドバイスする。
「まずは5年以上の臨床医経験を持っていないと受験できない日本耳鼻咽喉科専門医の資格を持っているかをチェックしましょう。また、補聴器相談医の資格を持っているかも参考になります。同じ耳鼻咽喉科専門医の中でも、めまい、音声、頭頸部外科などいろいろと得意とする分野があるからです。これらの資格の有無は必ずしも待合室に掲げられているわけではありませんので、日本耳鼻咽喉科学会のホームページなどで確認するとよいでしょう」
◆正しい耳かきの方法
毎晩のように綿棒で耳かきという人は多いかもしれない。しかし、それは間違い。笠井耳鼻咽喉科クリニックの笠井創院長は言う。
「耳垢は自然と外に排出されるようにできています。むやみに自分で耳掃除をすると、耳垢を奥に押し込んでしまうことになり、自然に出てこなくなってしまいます。耳かきを入れてガサガサと音がするのは、はがれてささくれ立っている皮が耳かきにあたっているだけ。耳を傷つけているんです」
笠井さんによると、耳掃除のしすぎで耳鼻科に来院する人は、1日に4~5人はいるという。
「どうしてもという人は、1か月に1度程度、ワセリンやクリーム、軟膏を塗り、外耳道の手前1センチほどをぬぐう程度で充分です」(笠井さん)
◆耳に関する小さな疑問…
大人になると生えてくる耳毛。そのわけは?
「性別や年齢を問わず、誰の耳にも毛は生えています。特に男性は老化によるホルモンバランスの変化や新陳代謝の悪化で、生え変わりが遅くなるので年齢を重ねると太く長くなります。女性でも、男性ホルモンが強い人は、比較的長く伸びることがあります。もし気になるようだったら、切っても何ら問題はありません」(井上さん)
耳の良し悪しは、遺伝するのだろうか?
「人間の体の中でも、耳は遺伝する要素が多くあります。たとえば形がそうですし、難聴の発症にも遺伝による影響があります。耳の皮膚の薄さや、乾性耳垢や湿性耳垢なども遺伝します」(井上さん)
※女性セブン2018年4月19日号