自宅の「改造」で、自分らしいセカンドライフを手に入れた人は多い。リフォームの先輩たちは、どのように自宅を変えたのか。東京に住む70歳の櫻井史生さん、52歳の千絵さん夫婦(仮名)のケースを見てみよう。
4LDKの中古マンションを購入し、壁、床、天井を解体して1LDKにリフォーム。仕切りの少ない“回遊式”の間取りには、部屋の四方から明るい太陽の光が差し込み、空気も気持ちよく通る。
夫婦で仲睦まじく暮らせる家にしたいと考えた櫻井夫妻は、お互いのライフワークを尊重するのが基本。1LDKの空間に、千絵さんが手芸などに没頭する“創造の間”や、史生さんが趣味のサックスを奏でる音楽ルームを設けた。
「以前、外に音が漏れないように防音ボックスを設置したのですが、狭くて暑く、結局カラオケボックスでサックスを吹く羽目になりました(笑い)。今はピアノも置ける広さで、空調も入れたので実に快適。好きな時に吹けるのも嬉しいです」(史生さん)
夫が外に飲みに出かけなくなり、夫婦で語らう時間が増えたと千絵さんは笑顔で明かす。
リビングは元々日当たりのいい部屋だったが、4LDKから1LDKにリフォームしたことで、さらに明るい空間を創出。部屋として仕切るのではなく、オープンエリアに史生さんの仕事場(写真右のデスク)など、個人のスペースを配した。丸い窓が付いた白い扉の奥は防音の音楽ルームだ。