4月も半ば、編集部には新しい人間関係に苦悩する声が続々と届いている。静岡県に住む主婦のAさん(52才)は子供の部活を通じてできた新しいママ友のネガティブな物言いに悩んでいるという。
「彼女は口を開けば不幸自慢ばかり。実父が泌尿器系の病気になったって話をしたら“そんなのまだいい方よ。うちの父はもっとすごい病気で”って大変さをアピールしてくるんです。私がインフルエンザでママ友ランチを休むと伝えた時は、“うちなんかもっと酷くて”って、一昨年の話を延々と話し出す。もう勘弁してって感じ」
ミセス向き衣料品店でパート勤務を始めたBさん(39才・群馬県)は同店の“古参”40代後半の女性社員に困り果てている。
「彼女、誰にでもいい顔するんです。お客様が試着して何か言われるたびに『ですよね』と次々に別の服をすすめるから、脱いだものが山のように積まれていく。それを畳み直すのは私の役目…。
私が考えたディスプレイも『素敵よね』と言っていたのに、オーナーの『これ、変じゃない?』と言う一言に『ですよね』ってコロッ。結局やり直しする羽目に。スタッフ3人しかいないから、彼女の意見に毎日振り回されてますよ…」
精神科医の片田珠美さんは、この時期の交友関係の重要性を説く。
「ドイツの心理学者、ジェンス・アセンドルフ氏の研究に、新しい環境下で人間関係が決まるのは、最初の3か月までというデータがあります。ここで形成される立ち位置が今後の生きやすさにつながるのです。とはいえ、主婦のかたはそう簡単に環境を変えるわけにはいかないでしょうから慎重に観察して、相手が迷惑をかけまくる“モンスター”か否かを把握することが大切です」
発売されたばかりの片田さんの新著『高学歴モンスター』(小学館)には、秘書への暴言や暴行が明らかになった豊田真由子元衆議院議員(東大法学部卒)など、高学歴ゆえにモンスターと化した困った人たちの問題行動がずらり。
「彼らは自分は特別だという選民意識が強く、何をしても許されると思っています。だから迷惑をかけている実感がまるでない。
でも、これは高学歴モンスターに限った話ではありません。今の日本は“自分を好きでいましょう”という、自己愛を大事にする風潮が強すぎる。自分の存在価値を守ろうと、行きすぎた迷惑行動に出るさまざまな“モンスター”がはびこっていると思いますね」
そんな高学歴モンスターの被害にあったというのが、静岡県の42才主婦・Cさん。
有名大卒が自慢のKさんが、持ち回りで行うPTA役員を「私が高卒の会長の下でヒラ仕事なんかムリムリ」と断ってきた。
輝かしい経歴を持つ自分は“特別”で、便宜を図ってもらって当然と思っている。自分より劣る経歴の相手を見下し、凶暴化する。
「学歴しか誇れるものがないんですね。過去の栄光にすがるかわいそうな人。このモンスターには、“いい大学出られてるんですね”とおだてておくのが吉。モラハラなどで自滅していくのを待ちましょう」(片田さん。以下「」内同)
※女性セブン2018年4月26日号