4月6日、ソウル中央地裁は、朴槿恵・元韓国大統領に対して実刑判決を言い渡した。“親友の占い師”こと崔順実と共謀し、韓国ロッテ・グループから約7億円の賄賂を受け取った収賄罪をはじめ、複数の財閥から約77億円を崔順実の財団に拠出させた職権乱用罪など起訴内容の多くが有罪となった。
“青瓦台のプリンセス”を待つのは、約18億円の罰金と24年におよぶ獄中生活だ。だが、朴槿恵にはこんな特別待遇が約束されている。
「韓国では、これまでも全斗煥や盧泰愚といった大統領経験者が収監される際、あからさまな特別扱いがなされてきました。たとえば、広い雑居房を改造して独房にしたり、房に応接室や接見室をつけたり。一般の囚人は“煎餅布団”で寝ているのに、彼らには特別なベッドが支給されていました。
朴氏が清州の女子教導所に移送されたら特別な独房が新しく設置され、優雅に暮らせるような環境が整えられるという話も出ています」(韓国紙記者)
また、一般に刑務所では、受刑者の資産を「領置金」という形で施設が預かる。日本では「嗜好品は購入不可」など厳しい制限が課されるが、韓国では1日の使用金額に上限(約4000円)があるだけで、菓子や化粧品も購入できる。刑務作業も義務ではない。「領置金」に余裕があれば、コーヒー片手に本や雑誌を読みふけりながら過ごすこともできるのである。
セレブ獄中生活が約束されている朴槿恵だが、囚人扱いされる時点で屈辱的であることに変わりはない。そこで彼女が目論んでいるのが、一刻も早い“脱獄”だと、韓国情勢に詳しいジャーナリストの室谷克実氏が分析する。