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謎だらけの「番付表」 親方の影響力で番付が決まる例も?

相撲界は”不文律”だらけ(時事通信フォト)

 4月30日に、5月場所の番付発表が行なわれる。相撲ファンなら誰もが見たことのある「番付表」だが、実は謎だらけだ。

「番付編成に明確な基準はない。1つ勝ち越せば1枚上がり、1つ負け越すと1枚下がるのを“原則”としつつも、たとえば前頭3枚目で9勝と同5枚目で11勝の力士のどちらが上になるか、決まりはない。だから親方の持つ影響力などで番付が決まったように見える、“例外”がいくつも生まれる」(ベテラン記者)

 たとえば、大関昇進は「三役での直近3場所で33勝以上(すべて10勝以上)」が基準とされるが、これもあくまで“原則”だ。2015年7月場所で大関に昇進した照ノ富士の場合、3場所前は前頭2枚目での8勝7敗だった(直前の場所で優勝し、3場所合計33勝)。

「当時は師匠の伊勢ヶ濱親方(元横綱・旭富士)が理事で、審判部長の要職にあったことが昇進につながったのではないかと囁かれた。

 逆に2002年には琴光喜が3場所で34勝をあげたのに“3場所前が平幕”ということで昇進が見送られた。この時はすでに4大関がいて、当時の北の湖理事長(故人)が首を縦に振らなかったといわれている」(同前)

 5月場所で「大関獲り」と騒がれる栃ノ心にしても、初場所の優勝(14勝1敗)は前頭3枚目での成績。“原則”に照らせば「選外」のはずだが、協会内で異論は出ない。その栃ノ心の師匠は、現執行部ナンバー3の春日野親方(元関脇・栃乃和歌)という“実力者”だ。

※週刊ポスト2018年5月4・11日号

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