江戸時代の料理は香辛料の使い方が巧妙で驚かされる。主に使われていたのが胡椒、山椒、ごま、シナモン(粉肉桂)。シナモンは漢方薬の1つとして江戸時代に渡来。料理にも利用され、主に食材の臭みとりに使われていた。
『大根一式料理秘密箱』という書には、大根は「悪しきにほひ(におい)出るゆへ、これを入るれば、くさみ出申さず」とある。また、調味料では、しょうゆとかつおぶしと梅干しで作る「煎酒(いりざけ)」が好まれていたようだ。
その「煎酒」の作り方は、しょうゆ100ml、酒200ml、梅干し2個、かつおぶし10gを鍋で5分煮詰めてこすだけ。
当時は刺身じょうゆもこれ。梅の酸味がきいて、どんな料理にもよく合い美味。ドレッシングとしても使えるので、作り置きしておくとなにかと役に立つ。
※女性セブン2018年5月3日号