ミス日本コンテストに出場する女性たちにとって、その経験は後の人生に大きな影響を与える。衆院議員として活躍した金子恵美と政治家一族の娘として育った女優、松野未佳(松野順久氏の娘)。ともに「政治」に縁のある2人が当時の思い出を華やかに語り合った。
金子恵美(以下、金子):父が村長で「地方自治」には憧れがあったけど、大学卒業後は地元企業に就職したの。でも顎の病気を患ってしまい、落ち込んでいた時に母が、人前で喋る練習やリハビリを兼ねてミス日本への応募を勧めてくれた。政界への道もここが始まりでした。
松野未佳:(以下、松野)私もそんな感じです。母が「ミス日本に挑戦したら勉強になるんじゃない?」って。
金子:その時、いつもお堅いイメージのお父様(松野頼久氏)がなんと仰ったか興味あるわ(笑い)。
松野:お堅いかは分かりませんが(笑い)、父は「恥をかくだけだからやめなさい」って。
金子:うちの父も同じだった。どんなことが学びになった?
松野:やはりスピーチです。人前に立つ緊張感はもちろん、TPOに合わせて話す内容を考えたり、すべてが普通の大学生にはできない体験でした。その後、芸能活動をするきっかけにもなりました!
金子:そうね。スピーチは場数を踏んで、話す内容やスピードや語気の強弱をブラッシュアップすることが大事だから。政治家にとってスピーチは「命」。その心得は私もミス日本での経験が大きかった。
松野:なるほど。いまの金子さんの土台にはミス日本の経験があったんですね。
金子:そう。だけど、私の頃より松野さんの方が求められることも多く、活動範囲も広くて大変なように感じます。