体重計に乗れば体脂肪率や筋肉量などから判断される「体内年齢」が表示され、脳トレの結果を見れば「脳年齢」が診断される……。年齢に関する指標は数あれど、いま一つピンと来ないのは、生活に直結していないからだ。もし、普段行なっている動作や日常生活の行動から“本当の体力”がわかるとしたら──。
●ペットボトルの蓋が開けられなければ80代
足腰だけでなく、腕の力も加齢で衰える。
「握力の衰えの目安は、男女ともに自分の体重の半分の握力があるかどうか。たとえば、体重60㎏で30㎏の握力がないと荷物の持ち運びなど日常生活に支障が出てきます。80代になると、如実に握力は低下しペットボトルのキャップを開けられないという人もいます」(桜美林大学老年学研究所所長・鈴木隆雄氏)
●片手でシャツのボタンを1分で掛けられると40代
加齢で手先の動きが鈍くなるので、手先の器用さにも、日常生活年齢が表われる。
「スポーツ庁の『平成28年度 体力・運動能力調査』で実施されたADL(日常生活活動テスト)にも結果が出ていますが、私の経験則からいえば、1分以内に“片手で”シャツの前ボタンをすべて留められたら、『30~40代』の器用さ。1分以内に“両手で”留められれば『60代』、できなければ『70代後半』です」(秋津医院院長・秋津壽男医師)