競馬において騎手や厩舎サイドのコメントは馬券検討の重要なファクターのはずだが、それぞれの言葉には、さまざまな思いが込められている。調教師・角居勝彦氏の週刊ポストの人気連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」より、競馬新聞や雑誌に載るコメントに込められた思いについてお届けする。
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私はもちろん馬券を買いませんが、競馬新聞や競馬雑誌は読みます。こちらの出したコメントがきちんと反映されているかをチェックしたり、もちろん厩舎の馬の「印」を確認したり。あの厩舎の馬はずいぶん人気になってるぞとか、精読するわけではないものの、ひととおり目を通します。
では馬券検討をするとき、厩舎コメントはどれだけ参考になるのでしょうか。
競馬に関するコメントは、紋切り型表現とまでは言えないものの、独特の表現や、わかったようなわからないような文章が出てくる。それを目にするたびに、なぜか笑いがこみ上げてくる。「巧く書くもんだな」という感じです。
たとえば厩舎サイドがコメントするのは、ざっくり分けると「調教後の評価」「レースへの期待」「レース後の評価」でしょうか。