メジャーリーグで活躍する大谷翔平、五輪2連覇の羽生結弦、五輪メダリストの水泳・萩野公介と瀬戸大也、スピードスケートの高木美帆など、1994年生まれのアスリートたちが、世界を舞台に大活躍している。さらに、アスリート以外でも1994年生まれは“異才”を放つ。
なかでも目立つのは、女優の二階堂ふみや松岡茉優、ドイツのバレエ団に所属するダンサー・菅井円加といった俳優・アーティスト系だ。
その中の1人、17才で「現役高校生シンガー」として鮮烈デビューした歌手の家入レオは自らをこう分析する。
「私たちは、ちょうど学生の頃にスマホを持ち始めた世代。だから世界とつながるのが早かったんです。先輩の話を聞くと、昔は何かやりたいことがあったら、図書館で調べたり、人に聞いたりするしかなかった。でも今はスマホで情報を簡単に入手できます。私がここで学びたいと思った音楽塾の存在もネットで知った。テクノロジーの発展で、日本のどこにいても世界とつながり、若者がいろんな挑戦をできるようになりました」
早々に目標へ邁進する1994年生まれ同士は活躍の場が違っても惹かれ合うものがある。
「同級生の活躍を見ると嬉しいし、尊敬する。とくにスピードスケートの高木美帆ちゃんとは、一度ライブに来てくれたのをきっかけに仲よくしていて、平昌五輪の前も会いました。15才で初めて五輪に出場した美帆ちゃんと、15才でデビュー曲『サブリナ』を作った私は経歴が似ている。美帆ちゃんはその時、いろんなものを背負って葛藤があったと思います。そこからまた努力して強くなった。私たちは人前に出るのが早い分、傷つくのも、力をつけるのも人より早い。人生を先取りしている人が多いのだと思います」(家入)
若くして経験を積めば、それだけ自信や意志を積み重ねられる。それを体現するのが日本アカデミー賞新人俳優賞など数々の賞に輝く若手女優のホープ・二階堂ふみだ。映画評論家の北川れい子さんが言う。
「演技力もさることながら、最新作『リバーズ・エッジ』の出演を自ら監督に直談判するなど、この若さで、自分の意志で出演作を選ぶところがすごい。バラエティー番組に出るのも“女優としての知名度を上げたい”と戦略的だし、スキャンダルですら武器に変える。主張がはっきりして媚びない姿勢はハリウッドスターに通じるものがあります」
1994年生まれがもたらす新しい風は日本一の旧家である皇室にも吹き込まれている。秋篠宮家の次女・佳子さまも1994年世代である。秋篠宮家と親交が深い皇室ジャーナリストの高清水有子さんが言う。
「佳子さまは幼い頃からフィギュアスケートやダンスに夢中になられ、大学生になられてからはメイクやファッションなどご自身を“表現”する分野に強い関心を抱かれています。時代の流行もしなやかに取り入れる庶民的なお姿が国民受けして佳子さまフィーバーが起きたのだと思います」
※女性セブン2018年5月10・17日号