今年のGWの連休は最大で9日間。神社仏閣のパワースポット巡りの計画も立て終えて、あとは当日になるのを待つだけの人も多いはず。でも、ちょっと待って! ご利益を求めるには、心構えと知識が必要だ。
大阪人に「すみよっさん」の愛称で親しまれ、正月三が日には200万人もが初詣に訪れる大阪市の住吉大社。今から1900年ほども前、神功皇后が朝鮮の新羅を平定して凱旋する途中、住吉大神の神託がおりてその地に鎮座されたとされている。
「神功皇后は妊娠中に朝鮮半島に遠征し、帰国後、応神天皇を産みました。そのため安産祈願のために住吉大社を訪れる人も少なくありません。でも、神功皇后は遠征中、『ここで産気づいたら困る』と、お腹に石を当ててさらしを巻き、お腹を冷やすことで出産を遅らせたとされています。そのため、“早く子供が欲しい”と妊娠祈願する女性には向かないかもしれません」(旅行ライター)
◆観光気分をおびやかす日本最恐の祟り神
奈良県奈良市にある御霊神社。境内にある出世稲荷神社は「恋愛成就」の霊験あらたかといわれ、絵馬はハートマーク形、おみくじにはかわいい人形が描かれている。
観光地として人気のエリアにあることもあり、毎年多くの女性客が立ち寄るが、なかには御霊神社のことを知らない人も多いようだ。
「御霊神社には日本で最も恐れられた祟り神・早良親王も祀られています。早良親王は皇太子の地位にありながら、政敵である藤原氏にあらぬ罪を着せられて流罪となったため、無実を訴えて絶食し、そのまま絶命しました。その後、奈良の都で疫病が流行ったり、皇族が次々に亡くなるなど不吉な出来事が続発。祟りを恐れた桓武天皇が都を移したほどなので、観光気分ではなく気を引き締めて訪れた方がいいです」(宗教ジャーナリスト)
◆あの野菜は食べちゃいけない
祇園祭としても有名で、観光客も大勢参拝に訪れる京都市の八坂神社。この神社にも気をつけなければいけないことがある。
「八坂神社のご神紋がきゅうりを輪切りにした時の様子によく似ています。ですので、きゅうりを食べたばかりの人は、この神社に行ってはいけないといわれているんです。氏子さんたちも、祇園祭の前には絶対にきゅうりを食べないそうです」(日本宗教史研究家の渋谷申博さん)
※女性セブン2018年5月10・17日号