左耳の聴力を失いながらも、持ち前のポジティブさで数々の困難を乗り越えていく──『半分、青い。』のヒロイン・鈴愛(すずめ・永野芽郁、18才)の明るさに毎朝心を奪われている人が続出している。そこで、その視聴率をも下支えしているドラマのトリビアをご紹介。
◆鈴愛の部屋のシールは美術スタッフの手製!
鈴愛の実家の机やたんすには、数々のシールが貼ってある。美術デザインの掛幸善さんがセットの秘話を教えてくれた。
「このシールは1970~1980年代の実際の広告からヒントを得て、美術スタッフが作ったものなんです。当時のアイドルがモチーフになっているものやカセットテープの看板広告など、懐かしいものがたくさん。この看板は、鈴愛たちの住む『ふくろう商店街』にもあり、年代によって変わっていくので、そちらもお楽しみに」
◆鈴愛の運命を変えるのはピンクの電話
「ふくろう商店街」にある「喫茶ともしび」は、高校生になった鈴愛や律、鈴愛の父親の宇太郎(滝藤賢一、41才)など商店街のみんなが訪れる憩いの場。そこで働いているのが、ふせえり(55才)演じるママ・まさこだ。ふせが話す。
「いろんな人がともしびで話をするでしょ。でも、娘なんて思春期には素直にお父さんに話せないこともある。それをさりげなくまさこさんが伝えてあげたりしてね。家では話せない気持ちを思わず吐露してしまう場所なんだと思うんですよ」
「ともしび」には当時使われていた「ピンクの公衆電話」がある。
「携帯電話のない時代、家の電話からではできない話もありました。鈴愛ちゃんが、漫画家になりたくて一歩を踏み出すのも、この電話からなんですよ」(ふせ)
「ともしび」と「ピンクの公衆電話」は、鈴愛の人生の中継点なのかもしれない。
◆井川遥の衣装は1980年代に大流行したあのブランド
鈴愛が上京後に働くのが、豊川悦司(56才)演じる漫画家・秋風羽織の事務所「オフィス・ティンカーベル」だ。
前出の掛さんによると、このオフィスは、土地と建物あわせて12億円という設定。バブルの空気を再現するために、秋風の服は当時流行のDCブランドで固められている。また秘書の井川遥(41才)演じる菱本若菜も、1980年代に大流行したブランド「ピンクハウス」の衣装で登場する。
「秋風さんは、日光が苦手でいつもサングラスをかけている。オフィス・ティンカーベルの1階の自宅もほとんど日光が入らない空間になってるんです。趣味人の秋風さんだけに、オフィスに置いてある高級なスピーカーやギターなどの遊び心のある小物にも注目してほしいですね」(掛さん)
※女性セブン2018年5月10・17日号