赤い絨毯の上を、シャッター音と溜め息をBGMにして、2人の女性が歩いていく。1人は彫刻のような顔立ちにダークブロンドのロングヘアを巻き上げ、身長180cmという圧巻のスタイルの欧州系白人美女。並んで歩くのは、愛嬌のある笑顔を浮かべ、艶やかな長い黒髪を揺らせる東洋美人。2人は世界中が固唾をのんで注目する国家元首のファーストレディーたち──。
「日程と場所を決めることができた。近く発表する」
5月4日、ドナルド・トランプ米大統領(71才)は北朝鮮の金正恩委員長(34才)との史上初の米朝首脳会談についてそう語った。メラニア夫人(48才)と李雪主夫人(28才)も同伴する可能性が高い。
「正恩氏は最近の中国や韓国との首脳会談でも雪主夫人を同行させていました。アメリカ相手ならばなおさら、夫人を同伴し、北朝鮮が“女性を大切にする開かれた国である”ことをアピールするはずです」(北朝鮮ウオッチャー)
夫人同士の“第一印象”が意外にも今後の国際社会に影響を与えるかもしれない。
「夫たちは意外にも奥さんの尻に敷かれている。メラニア夫人は手をつなごうとするトランプ氏の手を振り払ったことがありました。雪主夫人は正恩氏に内政や外交について対等な立場で意見を言える稀有な存在だとされます。中朝首脳会談では、会食の場で“夫に禁煙しろと言っている”と明かし周囲を驚かせました。2人の夫人がギクシャクするか、それとも意気投合するか。それが夫を通じて、両国関係を左右しかねません」(外交ジャーナリスト)
◆2人共庶民的家庭出身で、もともとのセレブじゃない
メラニア夫人は中欧のスロベニアの田舎町生まれ。自動車セールスマンの父と繊維工場労働者の母の家庭に育った。雪主夫人は日本海に面する寒さの厳しい港湾都市で、大学教員の父と産婦人科医の母の家庭に生まれた。
「2人とも芸能活動をしていたことも共通点です。雪主夫人は幼少期から音楽の名門校で英才教育を受け、北朝鮮を代表する『銀河水管弦楽団』で歌手を務めてきました。一方のメラニア夫人も26才で故郷を離れ、ニューヨークでモデル活動をしていました」(前出・外交ジャーナリスト)
◆「権力者の妻」の悲惨な経験
「雪主夫人の後見人であり、北朝鮮のナンバー2の実力者だった張成沢氏が2013年に処刑されたのは夫人との関係を疑われたからだという説があります。また、同年には夫人の元所属先の楽団員9人が『夫人も昔は自分たちと同じように遊んでいた』という会話を傍受され、銃殺刑になりました」(前出・北朝鮮ウオッチャー)
メラニア夫人も夫の選挙を機に多くの誹謗中傷を受けた。
「過去にヌードモデルをしていた頃の写真が出回りました。彼女はそれに嫌気がさし、夫が大統領に当選してからも、なかなかホワイトハウスに移住せず、別居していました」(前出・外交ジャーナリスト)
◆雪主夫人のファッションのお手本はメラニア夫人!?
もともと、メラニア夫人はゴージャスで露出の多い服を好んでいたが、夫の政治家転身を境にコンサバ路線に転換。歴代大統領夫人のファッションを研究した成果だそうだ。
一方、北朝鮮といえば地味な人民服のイメージだが雪主夫人はオシャレ。南北会談の際のサーモンピンクのツーピースは、大統領就任式の際にメラニア夫人が着たドレスに形が近い。
オシャレな2人で、「夫の髪形」について話が盛り上がったりして。
※女性セブン2018年5月24日号