「湿気た食材は加熱して水分を飛ばす、乾燥した食材には水分を加えるのが、“食材復活”の基本です」とは、フードコーディネーターの大友育美さんだ(「」内以下同)。
例えば、水分を含んで固まった塩は、耐熱容器に入れて電子レンジで1分加熱すると元に戻る。塊が残っているようなら10秒ずつ加熱時間を延長しよう。また、フライパンで乾煎りしてもOK(フライパンの種類によっては、乾煎りできないものがあるので要確認)だ。 固まった砂糖も戻せる。
「砂糖を湿気のある場所に置くと、表面が水分を含み、蜜状になります。そしてそのまま乾燥すると固まってしまいます。ほぐすには、30cmくらい離した位置から、砂糖全体に霧吹きで水をかけて湿らせます。1時間ほど置いたら、大きな塊がなくなりスプーンでほぐせるようになります。新たにサラサラの砂糖を全体の半量ほど加えてもOK」
さらに、湿気や乾燥の影響を受けやすいのが米。新米に戻すのは無理だが、工夫次第でおいしくいただけるという。
「まず大切なのは、洗い方。強くとぐと、米が割れて食感が悪くなります。軽く混ぜるようにとぎ、水を何度も替えましょう。古い米は乾燥しているので、30分以上浸水させ、いつもより多めの水で炊くのもポイント。さらに、米2合に対し、塩ひとつまみを入れて炊くと旨味が増します」
少し古くなっても、味の“復活”は可能。ただし、賞味期限はしっかり守ろう。具体的に復活方法をご紹介しよう。
◆ナッツの復活方法
電子レンジで1~2分加熱する。加熱直後はやわらかいが、冷めるとカリッとした食感になる。
◆のりの復活方法
両面を2~3回、中弱火の直火であぶると水分が飛び、元のパリパリの状態に戻る。「ただし、のりに火が移らないよう注意しましょう」。
◆菓子の復活方法
耐熱容器にポテトチップスやクッキー、せんべいといった、湿気た菓子をのせ、ラップをかけずに電子レンジで10秒加熱する。電子レンジから出した直後はフニャっとすることもあるが、冷めるといずれもパリッとした食感が戻る。
「食材の厚さや枚数によって加熱時間が異なります。足りないようなら加熱時間を10秒ずつ追加しながら様子を見て。一気に加熱すると焦げるので要注意」
※女性セブン2018年5月24日号