国際情報

飛行機の緊急ドアを開けた中国人 航空会社が賠償請求へ

機内で事件勃発(写真:アフロ)

 信じがたい事件が起こるのが中国、現地の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏がレポートする。

 * * *
 飛行機の出発時間に間に合わなくて、「爆弾が仕掛けられた」とニセの通報して騒ぎなった事件は記憶に新しいが、その中国で今度は飛行機の扉を勝手に開けるという珍事件が起きたという。

 4月29日『観察者ネット』が伝えた記事のタイトルは、〈ギャグ漫画が実演された 暑さを嫌って飛行機の緊急ドアを開けてしまった男 15日間の勾留)〉である。タイトルを読む限り、乗り合わせた客はみな恐怖体験をしたのではないだろうか。

 記事は四川省綿陽空港の情報を伝えているのだが、それによれば事件は海南島の三亜から四川を結ぶ8L9720便の機内で起きたという。北京のメディア関係者が語る。

「不幸中の幸いというべきか、当該の便はすでに綿陽空港に降りていたということでしょう。陳と名乗るその男は、飛行機の中で客室乗務員に向かい『機内が暑くて仕方ない、すぐに窓を開けてくれ』としつこく呼びかけていたといいます。駐機場に着いていたとはいえ客室乗務員も暇ではありませんから、その言葉を無視していたら、突然、男が自分で緊急用のドアを開けてしまったというのです。扉が開いたことで脱出用の梯子が滑り落ちて壊れてしまったといいます」

 当然のことだが、男はそのまま空港内の公安分局に勾留され15日間を過ごすことになるのだが、収まらないのが航空会社である。現在どのような賠償を求めるのか検討中だという。

 いずれにしても数十万元(数百万円)の規模になるだろうとの専門家のコメントも紹介しているが、決して大げさな話ではないだろう。

関連キーワード

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン