生き方が多様化している現代の日本社会。晩婚化、非婚化も進み、結婚をしても子供を持たないという選択をする人も増えている。
著書『誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方』が話題となっている大人ライフプロデューサー・くどうみやこさんの調査によると、子供がいない女性の「子供を持たなかった理由」としてもっとも多いとのが「タイミングを逃した」というものだ。
「結婚出産よりもキャリアを優先。仕事に夢中になりすぎて気づいたら50才を過ぎていた」(52才・管理職)
「結婚してすぐ義父母の介護が始まり、子作りは考えられなかった」(48才・主婦)
など、何らかの理由で出産のタイミングを逃した人がいれば、「産みたいと切実に思ったが、パートナーと出会えなかった」(46才・会社員)という人も。
以前は、今のように妊活に関する知識が広く知られておらず、高齢でも生理がきていれば妊娠出産できる、不妊治療を始めれば、すぐにでも子供ができると、思っている人もいた。くどうさんはこう話す。
「私もそうですが、頭では子供のことをイメージしていても、つい先送り。知識が不充分で妊活しそびれた人も多いのです。また、保育士の“妊娠順番ルール”のように、周囲への気遣いから時期を逃してしまった人もいると聞きますね」
男女雇用機会均等法の施行初期に就職し、男性に負けじと仕事を優先してきたアラフィフ女性が、人生の後半で結婚する大人婚も増えている。彼女たちには、子供がいないことに対するマイナスイメージはなく、むしろ新たなライフステージに進む期待感と幸福感が大きいように、くどうさんは感じるという。
「タイミングを逃したのではなく、子供を産まなかったからこそ、今のライフスタイルが手に入った、できたこともあったと、肯定的に受け止めれば、先が明るくなると思います」
※女性セブン2018年5月31日号