寝れない辛さはどう解消する?
ストレスを抱えていたり、音や光などの些細な刺激のために眠れなくなることがある。睡眠障害に詳しい雨晴クリニック副院長の坪田聡医師が語る。
「昼間は心身の緊張と興奮を促す交感神経が優位に働き、夜は心身をリラックスさせる副交感神経が優位になって、眠りにつくというのが自然の流れです。しかし、入眠時に心配事や外部からの刺激があると交感神経が活発になり、寝ようとしても『眠れない』ことにつながってしまう」
ぐっすり眠るためには、いかにリラックスするかが重要だ。とはいえ「気持ちを落ち着けようとすればするほど、かえって意識して眠れなくなる」こともあるから、上手にツールを活用することも選択肢のひとつだ。
光による刺激を避けるのに有効なのが「アイマスク」だが、加えてリラックス効果も得られるものもある。『睡眠メソッド100』の著者で睡眠環境を改善してきた快眠セラピストの三橋美穂氏の話。
「『温熱効果があるアイマスク』です。医学的にも、眼球の周辺にある神経を温めると、副交感神経が優位になりリラックスすることがわかっています。目元だけを温めるので、体温を上げるといったことはほとんどない。夏場でも試してみる価値はあるでしょう」
外を走る車や物音など騒音が気になるなら、「耳栓」を使いたい。ゴム製、粘土製などさまざまなタイプがあるが、睡眠時に適しているのは「スポンジ製」だ。
「柔らかいので、寝返りを打つ時にも気にならない。音をカットしすぎないので、目覚まし時計の音くらいなら聞こえます」(前出・坪田氏)