中国四川省成都市付近の上空約1万mを飛行中の四川航空機の操縦室の窓が破損して窓ガラスが落下したものの、無事に成都の空港に緊急着陸したニュースは日本でもNHKをはじめ多くのメディアで報じられた。この事故について、中国では空気が薄くなり、強風状態で飛行を続けた操縦士らを称賛する声が多いものの、「事故機は中国天津市内のエアバスの工場で製造された中国製ではないか」といった指摘が上がり、この件が関心事となっているようだ。
中国民用航空局(CAAC)の発表によると、事故機は乗客乗員計128人で、5月14日午前7時42分、四川省の重慶空港を離陸し、チベット自治区ラサに向かっていたが、成都市上空にさしかったところで、突然、副操縦士側の窓が破損し、窓ガラスが落下。副操縦士は空中に投げ出されそうになり腰や背中を負傷。機体が急降下したことで、客室乗務員1人が軽傷を負った。
副操縦士は空中に投げ出されそうになったが、安全ベルトを装着しており、なんとか機内にとどまった。機長とともに、空気が薄くなったコックピットで40分間も飛行機を操縦、成都の空港に緊急着陸し、危うく大惨事を免れることができた。
ネット上では、「機長や負傷していながら操縦を行った副操縦士はよくやった。中国の誇りだ」などと称賛する書き込みが多数みられた。
しかし、この事故のニュースを伝えた香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」の書き込み欄には「事故機は天津市のエアバス工場で製造され、四川航空に納品されたエアバス319型旅客機ではないか」との指摘もされている。