トップ会談によって、朝鮮半島はどう動くのか。武力衝突か、緊張緩和か。中朝国境では中国の基地局の電波が北朝鮮の領土まで及ぶ。国境近くに住む北朝鮮住民の中には中国人と商売をするため中国の携帯電話を持つ人がいる。韓国人ジャーナリストの朴承ミン氏が、3月から4月にかけ、そんな北朝鮮住民を探し直接電話をかけて生の声を聞いた。名前は全て仮名にした。
●チョン・テヨプ(男性・58歳・建設業=平壌在住)の話
韓国から平壌まで電話はかけられないため、中朝国境の知人を経由して取材した。
──この頃はどう?
「いまだ、建設部門の幹部で外貨稼ぎのために外国に行ったり来たりしている」
北朝鮮ではこのような職業は外交官らと共に羨望の的となる。
──平壌の人たちは戦争が起これば、日本に核を撃つと思う?
「日本などは、一日の朝に海に水葬させることができる(海に沈めるのは朝飯前、の意)ということだ。日本は米国の手下で、かつて『不沈空母』と言った。戦争が起きれば、(最高指導部は日本を)海に沈ませてやると思っているだろう」