メジャーリーガーからも「規格外」と賞賛される大谷翔平(23)の投打にわたる大活躍。今のところ投手・大谷は中6日で毎週日曜日に先発登板するローテーションとなっている。登板前後日は調整と休養に当て、火曜日から金曜日までの4日間はDHとして打者・大谷がベンチに入る。ブルペンでの投げ込みは、この4日間の中で調整することになる。
しかし5月12日、エンゼルスのソーシア監督から、「ショウヘイには中6日でなく、中5日で投げられるようになってもらいたい」と、従来プランを覆す発言が飛び出した。仮に中5日になると、すべてのスケジュールがずれ込んでくる。
ブルペンでの調整は頻繁になり、打者としての出場にも影響が出る。DHでの出場は週に3日のみとなる可能性もあるうえ、打撃練習の回数も必然的に減ってしまう。練習不足と試合から遠ざかることによって、打棒が湿ってしまう可能性は否定できない。
さらに心配なのは、肩・肘への影響だ。大谷はエンゼルス移籍時に、右肘の内側側副靱帯の損傷があったことが報じられた。症状は軽度で、組織の修復・再生を図る「PRP注射」による治療で済んだとされているものの、登板過多は深刻な影響をもたらしかねない。
「大谷の決め球であるスプリットは、肘への負担が大きい。ヤンキースの田中将大(29)が渡米1年目に肘を故障して戦線を離脱したのもスプリットが原因です。大谷はスプリットの投球を減らすなどケガを防ぐための配球を工夫しているが、シーズン途中でプレー環境が一変してしまうと状態が一気に悪化するかもしれない」(現地記者)
大谷は日本ハム時代、走塁中に痛めた右足首の爆弾も抱えており、昨オフは手術も行なっている。ケガはすぐそこにあるリスクだ。
※週刊ポスト2018年6月1日号