前代未聞の“5階級降格”と、懲罰人事の意味合いにも見えた貴乃花親方の審判部配属。ところが、迎えた大相撲5月場所では、客からは「頑張れ!」の声がかかり、若い記者が張り付くなど、大関取りを目指した栃ノ心よりも注目を浴びていたほどだった。対して針のむしろだったのは“貴批判”に終始していた横綱・白鵬。
5日目は横綱審議委員による本場所総見が行なわれたが、北村正任委員長は正代(前頭4)の取り口を「立ち合いでドーンと受けていた。ああいう相撲を“第一人者”にもやってほしい」と称賛。一方、白鵬には「今日も(相手の)ほっぺを叩いていた。ちょっと力が落ちているんだろうな」と“物言い”をつけた。
ファンも気持ちは同じ。横綱・大関の名を冠した弁当で、9日目の幕内残り5番の時点で売れ残っていたのは、白鵬とこの日から休場の豪栄道だけだった。
※週刊ポスト2018年6月8日号