驚異の31期連続増収増益を記録し、飛ぶ鳥を落とす勢いの家具チェーン・ニトリ。5月18日付の日経新聞朝刊に掲載された『日経不動産マーケット情報』なる業界誌の広告には、その好調ぶりを示すような情報が躍っていた。
〈ニトリ 敷地6400平方メートルの旧東芝迎賓館を取得〉
記事では、ニトリが昨年9月29日、東芝が政財界要人を接待する目的で所有していた迎賓館「東芝会館」(東京都品川区西大井)を買い取っていたという内容を伝えている。
緑あふれる6422平方メートルの広大な敷地にたたずむ2階建ての和風邸宅は、1941年に日本コロムビアの三保幹太郎社長(当時)の私邸として建築され、1953年に東芝に譲渡されたもの。
ニトリの買収価格は不明だが、「有名企業の社長が多く住む超高級住宅地で、土地だけで35億円は下らない」(地元不動産業者)という。
「お、ねだん以上。」のキャッチコピーで低価格路線を邁進してきたニトリにしては“贅沢な買い物”のように思えるが、すでにこの豪邸は「志高荘」と名を改め、似鳥昭雄・会長が政財界の大物たちの接待の場として利用しているという。昨年末、志高荘での会食に招かれた上場企業幹部が明かす。