「研究によれば、哺乳類は地震発生前に何らかのストレスを感じていることがわかってきている。茨城県畜産試験場の乳牛の乳量データを解析したところ、東日本大震災の2週間ほど前から通常の乳量に比べ2割程度減少していました。クマなど野生動物の出没については、ドングリの不作など別の原因がある可能性も大きいでしょうが、地震の前兆を察知しての異常行動であることは否定できない。
中国ではイグアナ、亀など普段あまり動かない生物をウオッチして地震予知に役立てようとしている。1975年の海城地震では、事前に動物の異常行動を察知して住民を避難させ、被害を最小限に抑えたことが知られています。アジア諸国は動物を利用した地震予知を真面目に研究している。全く行なっていないのは日本くらいです」
※週刊ポスト2018年6月15日号