映画『恋は雨上がりのように』は、小松菜奈演じる女子高生・橘あきら(17才)が、45才のさえないファミレス店長近藤正己(大泉洋)へ繊細な恋心を抱くラブストーリーだ。そんなこれまで“モテ”と真逆にいたような、“しょぼくれ男”がいま熱いという。
大和佐知子さん(仮名・31才・会社員)はこの春、旅行中に57才のおじさんと出会った。自撮り棒を初めて見たとはしゃぐ彼を、素直にかわいいと思った大和さん。電車内で撮った記念写真をおじさんのメアドに送った。
「すぐに返信がきたんですが、全部文字化けしていて読めなくて。どうやらガラケーで送ってくれたみたいでした。『LINEはされてないのですか?』と尋ねると『ガラケーですから(笑い)。別に不便はしていませんよ。スマホは怖いです』って返事が。こういうのんびりしたガツガツこないところが好きなんです。おじさんと話すと充電されるように柔らかい気持ちになります」
声楽を教えている鈴木羊子さん(30才)は、合唱団の新メンバーとなった58才のおじさんから目が離せないでいる。
楽譜が読めず、音程を外すことも頻繁だったしょぼくれおじさんは、打ち上げの席では率先して幹事を担当。これまで生徒が遠慮して自分に徴収しなかった打ち上げの会費も、特別扱いせずきちんと請求しに来たのがありがたかったのだとか。
「『先生もメンバーなんだから一緒に楽しめた方がいいでしょう?』とにっこり。その瞬間、胸に矢が刺さりました」(鈴木さん)
「おじさんの分厚いタオルハンカチを見るとキュンとくる」と言うのは、笠原かずみさん(45才・主婦)。
パート先に来る取引先の55才の男性社長は、20年前に愛妻に先立たれたという男やもめ。
「だからアイロンの必要な綿のハンカチを使わなかったんだなって。機会があればお世話したいなって思ってるんですけど…(笑い)」
28才の西陰さゆりさん(会社員)は、57才になる父親の大学時代の先輩(60才)に胸キュン。
「父の温泉旅行について行ったときのこと。一緒に来ていた父の先輩のおじさまが、温泉の後、自前の星柄のパジャマに着替えていたんです。涼しい顔で『これじゃないと眠れないからねえ』って言う姿がかわいくて」
以来、西陰さんは何かと理由をつけては、父親の旅行に同行している。しょぼくれ男の魅力を存分にわかったところでコラムニストの西森路代さんからしょぼくれ男の見抜き方を教えてもらった。
「こういう記事を読んで“しょぼくれ男がモテているならおれもいけるかな?”と思う人はそもそもしょぼくれ男ではないのでご注意を!」
※女性セブン2018年6月21日号