「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山の会社経営者・野崎幸助氏が覚醒剤中毒で死亡した事件で、捜査当局が注目しているのが「愛犬」の死因だ。野崎氏が飼っていた「イブちゃん」は、5月6日に急死。急に具合が悪くなり、獣医師に診せるために深夜に車を飛ばしたが、野崎氏の腕の中でもがき苦しむようになくなったという。和歌山県警は庭に埋葬されていたイブちゃんの死体を掘り返し、死因が覚醒剤によるものではないかなど、調べを進めている。
実は野崎氏は、この愛犬のために、地元紙に「訃報広告」まで出していた。
〈御挨拶 野崎 イブは五月六日 午前三時三十五分 永眠致しました 葬儀は五月八日に相済ませました いつも野崎イブを可愛がってくださったことに深謝し衷心より御礼申し上げます 平成三十年五月九日〉
そして、「喪主」として野崎氏の名と、「喪主の妻」として22歳の妻・Sさんの名が掲載されていた。
週刊ポストが入手した愛犬が埋葬されるシーンの動画には、野崎家の庭でかなり深く掘られた穴に手厚く葬られる様子が映っていた。野崎さんが手を合わせ、続いて妻のSさんも手を合わせているように見える。
すでに報じられている通り、その愛犬のために「お別れの会」を6月11日に行うことが計画されていた。訃報広告まで出すほど可愛がっていた愛犬のために「お別れの会」を開くのに、自ら覚醒剤を飲むことは考えにくい。やはり、「愛犬」が事件解明のカギとなりそうだ。