《まだまだ悲しみは癒えませんが 麻央が残してくれた 2人の子供と懸命に 生きていきたい。》
6月10日、市川海老蔵(40才)はブログにそう綴った。その日、昨年6月22日に亡くなった小林麻央さん(享年34)を偲ぶ「一年祭」が営まれた。海老蔵をはじめ、長女・麗禾ちゃん(6才)や長男・勸玄くん(5才)、麻央さんの姉・小林麻耶(38才)など限られた関係者だけが顔を揃え、ひっそりと行われたという。
「当初、都内の市川宗家ゆかりの神道の神社で行う予定でした。ただ、人目があるということもあり、宮司さんを別の場所に呼んで執り行ったそうです」(海老蔵の知人)
たった1年で乗り越えられる悲しみであるはずがない。それでも、子供たち2人の父であり、歌舞伎界の名門・成田屋を背負う海老蔵は立ち止まっているわけにはいかない。
海老蔵が座頭を務める『七月大歌舞伎』が7月5日、歌舞伎座(東京・中央区)で幕を開ける。昼夜2部公演。海老蔵は昼の部で羽柴秀吉と孫悟空の2役、夜の部では『源氏物語』の光源氏を演じる。
「昨年から、7月の大歌舞伎は海老蔵さんが座頭を務めています。チケットも完売になる人気公演です」(歌舞伎関係者)
ところが、今年の七月大歌舞伎を控え、ちょっとした騒動が広まっているという。
「実は今回、昼夜どちらも海老蔵さんがワイヤーにつり下げられる『宙乗り』の演出が予定されているんですが、“光源氏のイメージに宙乗りは合わない”と、関係者から疑問の声が上がってるんです」(前出・歌舞伎関係者)
そうした声は、海老蔵の耳にも届いている。だが、雑音を気にすることなく稽古に集中しているという。別の歌舞伎関係者が明かす。
「麻央さんが亡くなった直後の昨年の七月大歌舞伎で、海老蔵さんと勸玄くんは“親子宙乗り”を実現しました。勸玄くんは歌舞伎史上最年少での宙乗り。麻央さんは、その晴れ舞台を見ることを1つの目標にしていましたが、それは叶わなかった。それから1年、海老蔵さんが今回も宙乗りにこだわるのは、天国の麻央さんに宙乗りする姿を届けたいからなんじゃないでしょうか」
◆歌舞伎以外の道を望むなら…
この1年で海老蔵は大きく変わった。
「正直、麻央さんの喪が明けたら夜の生活も再開すると思ってました。歌舞伎役者というのは派手に飲むのも“芸の肥やし”というのがありますから。でも、最近まったく飲まない。誘うのも気が引けるほどです」(前出・知人)