国内

ネットもスマホもなかった時代、学年誌が子供たちの情報源に

『学年誌が伝えた子ども文化史 【昭和50~64年編】』(小学館・1296円)は好評発売中

 平日の放課後は、友達の家に集まってファミコン。土曜日のお昼、授業が終わるとお腹をすかせて家に帰る。テレビで松田聖子や西城秀樹が歌うのを見ながら母の作った昼食を食べる──小学生だったあのころに、少しだけ戻ってみませんか?

「誌面に載っているヘアアレンジを見て、“伊藤かずえ風ポニーテール”をやってみたのが、私の初めてのおしゃれだった」(40代女性)
「ハレー彗星の特集を読んで親に望遠鏡を買ってもらった」(40代男性)

 子供のころ、『小学一年生』をはじめとした学年誌に掲載されたニュースや芸能、スポーツ、ファッションの情報に胸を躍らせた人は多いはず。そんな人たちに喝采をもって迎えられたのが『学年誌が伝えた子ども文化史 【昭和50~64年編】』(小学館)。大好評で重版となった前作(昭和40~49年編)に次ぐ2作目だ。

「当時の読者になつかしんで読んでもらうのはもちろん、小学生の目線に立って作った記事を集めているので、今の子供たちが読んでも楽しめる。さらにあのころ親だった祖父母世代にとっても思い出深い内容なので、3世代で読んでいるご家庭もあるようです」(同書の編集担当)

 昭和50~64年にかけては、小学生を取り巻く環境が大きく変化した時代だった。教育評論家の石川幸夫さんが解説する。

「暗記による知識量の増大に重きを置く『詰め込み教育』に批判が集まり、授業の内容が変わり始めた時期でした。当時は1時間目から6時間目まできっちり授業があって、土曜日も午前中は学校。子供たちが学校にいちばん長くいた時期で、先生との距離が近かった。1クラスの人数も多かったので、教室に活気があった。電子ゲーム機の登場をきっかけに、子供たちの遊び場が屋外から室内へ切り替わった時代でもありました」(石川さん)

 次々にアイドルが登場し、女の子たちはピンク・レディーの振り付けを覚えるのに夢中になり、聖子ちゃんカットに憧れた。エリマキトカゲやウーパールーパーなど変わった動物が流行するなど、振り返れば子供たちが夢中になれるものがたくさんあった。

 まだネットもスマホもなかった時代、学年誌が子供たちの大事な情報源だった。

「学年誌がいちばん発行部数を伸ばしていた時期。小学生の7割は読んでいたのではないでしょうか」(石川さん)

トピックス

本格的に中国進出をめざすならば…(時事通信フォト)
《年内結婚報道》橋本環奈と中川大志の「結婚生活」に立ちはだかる“1万kmの距離” 2人の異なる“海外進出の希望先”
週刊ポスト
「池田温泉旅館 たち川」の部屋風呂に「温泉偽装疑惑」。左はHPより(現在は削除済み)、右は従業員提供
「水道水にカップ5杯の重曹を入れてグルグル…」岐阜県・池田温泉「高級旅館」の部屋風呂に“温泉偽装”疑惑 ヌルヌルと評判のお湯の真実は…“夜逃げ”オーナーは直撃に「誰からのリークなの? それ」
NEWSポストセブン
これまでジャズ歌手などとしても活動してきた参政党・さや氏(写真/共同通信社)
参政党・さや氏、歌手時代のトラブル証言 ジャズバーのママが「カチンときて縁を切っちゃいました」、さや氏は「そうした事実はない」…真っ向食い違う言い分
週刊ポスト
もうすぐ双子のママになる。Numero.jpより。
Photos:Mika Ninagawa
中川翔子3年にわたる不妊治療と2度の流産を経験 。 双子の男の子のママになる妊婦姿を披露して話題に
NEWSポストセブン
錦織圭とユニクロの関係はどうなるか(写真/共同通信社)
「ご本人からの誠意ある謝罪があった」“ユニクロ不倫”錦織圭、ファーストリテイリング広報担当が明かしたスポンサー契約継続の理由
週刊ポスト
趣里と父親である水谷豊
《女優・趣里の現在》パートナー・三山凌輝のトラブルで「活動セーブ」も…突破口となる“初の父娘共演”映画は来年公開へ
NEWSポストセブン
岐阜の「池田温泉旅館 たち川」が突然の閉鎖、事業者が夜逃げした(左は旅館のInstagramより)
【スクープ】岐阜県の名所・池田温泉の人気旅館が突然の閉鎖 町が運営委託した事業者が“夜逃げ”していた! 町長からは228万円の督促状、従業員が告発する「オーナーの計画」 給料も未払いに
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏は2017年にダブル不倫が報じられた(時事通信フォト)
参院選落選・山尾志桜里氏が明かした“国民民主党への本音”と“国政復帰への強い意欲”「組織としての統治不全は相当深刻だが…」「1人で判断せず、決断していきたい」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
止まらない「オンカジドミノ退社」フジテレビ社内で話題を呼ぶ
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン