多くの人が摂取する健康食品の副作用について、「国立健康・栄養研究所」は、情報を集積し、「『健康食品』の安全性・有効性情報」としてインターネット上に855件掲載している。そのデータをもとに摂取する際の注意点をみていこう。
飲料系の健康食品として広く知られているのが青汁だ。主に含まれているクロレラは、デトックス作用とアンチエイジング効果が期待されている健康食品として知られる。しかし、データベースによれば、肝機能障害の有害事例が複数報告されている。さらにこんな症状も。
〈下痢、疝痛(せんつう、発作的に起こる激しい腹痛)、ガス、吐き気、喘息やアナフィラキシーなどのアレルギー症状のほか、クロロフィルの分解産物であるフェオホルバイドを原因とする光過敏症(皮膚障害)を起こすことが報告されている〉
法政大学教職課程センター教授で理科教育の教育学者・左巻健男氏はこう解説する。
「クロレラの細胞壁は強固で消化吸収率が悪いので、下痢や吐き気などを引き起こすケースがあります。光過敏症とは、日光を浴びるだけで赤みや痒みなどが生じる異常反応で、クロレラの副作用として多数報告されています」
その青汁とともに、健康飲料として幅広く知られるようになったのが黒酢だ。“血圧が高めの方へ”“元気の力”などと謳われており、疲労回復効果が期待されている。だが、黒酢に含まれる酢酸を、高濃度で摂取するのは要注意である。