梅雨時は1年でもっとも細菌による食中毒が発生しやすい(厚生労働省調べ)。特に、作ってから食べるまでに時間がかかるお弁当や作り置きおかずは、危険度大。そこで、家族を食中毒にしないためのポイントをご紹介する。まずは、加熱のコントロールの仕方についてだ。
◆卵料理は「固ゆで卵」が〇、「卵焼き」は×
卵には、食中毒の原因となるサルモネラ菌が繁殖しやすい。この菌は、70℃で1分以上加熱すれば死滅するが、半熟状態では菌が残っている可能性がある。ふんわり焼き上げた卵焼きは、中まで加熱ができていないこともあるので、夏場は避けた方が無難。特に、だし巻き卵をお弁当に入れると、水気が流れ出て傷みやすいほか、ほかの食材にも水気が移ってしまう。夏場にお弁当に入れる卵料理なら、固ゆで卵がおすすめだ。
◆おかずは加熱後に切らない!
唐揚げやとんカツなどは、大きいまま揚げ、食べやすい大きさに切って弁当箱に詰めがちだが、これはNG。切り口から肉汁が出て、菌がつきやすくなるからだ。最初からひと口サイズにして揚げるか、切った後、再び中まで温め直すとよい。
続いて、水気はどうすればいいのか?
◆生野菜やシリコンカップを仕切りに使うのは×
お弁当では、おかず同士が接触しないように仕切るのが基本。ただし、洗って使えるシリコンカップは、菌を流しきれないことが多いので、使うなら毎回消毒を。レタスなどの生野菜は水分が多いので、仕切りには不向き。使い捨てホイルカップなどを使おう。
◆おかずの汁気は乾物で吸う
煮物や汁気のあるおかずを保存する時は、煮汁を煮飛ばしたり、汁気を絞ってから入れること。
「水気を吸い取ってくれる、かつおぶし、のり、すりごま、とろろ昆布など“乾物”をおかずの下に敷いて。もちろん乾物ごと食べられます」(家事代行CaSyのキャスト・渡辺めぐみさん)
◆おにぎりはラップで握り、蒸気を逃してから包み直す
おにぎりはラップを使って握るのは基本だが、そこに落とし穴がある。「熱々ご飯をラップで握ったままだと、蒸気がこもって内側に水滴がつくので、一度ラップを開き、粗熱をとってから包み直して。湿らさないよう、のりは別添えにしましょう」(管理栄養士の大石みどりさん)
最後に、気になる除菌コントロールの方法をご紹介。