ここからが正念場。日本代表は、サッカーロシアW杯をどこまで勝ち進んでいけるのか。サッカー協会元副会長の釜本邦茂氏は、「ここから先は、不用意にファウルをする選手は外すという選択を徹底していくことになる」とみており、槙野智章(31、浦和レッズ)や長谷部誠(34、フランクフルト)が外される可能性があると予想している。しかし、長谷部はW杯3大会にわたってキャプテンを務めてきた功労者。6月28日の大一番、ロシア・ボルゴグラードでのポーランド戦で、簡単に外す決断ができるのか。
1996年のアトランタ五輪で、西野朗監督率いる代表チームの背番号10をつけ、「マイアミの奇跡」と呼ばれたブラジル戦の勝利に貢献した遠藤彰弘氏は、「たとえ実績豊富な選手でも、西野監督は必要となれば迷わず外す」とみている。
「西野監督は基本的に感情を表に出さず、“自由にやってこい”と選手をピッチに送り出すタイプ。ただ、重要な局面では自分の考えを譲らず、決断は速くて大胆です。選手起用の面では、スタメンを早くから明言するようなことはなく、調子がいいとみた選手をどんどん使っていく。選手の側としては“誰が使ってもらえるのかわからない”という緊張感があった」
主将の長谷部であろうとも、状況次第では外す覚悟があると考えられるのだ。
ただ、そんな西野監督も難しい判断を迫られるのがGKだ。川島永嗣(35、メス)が所属クラブで実戦から遠ざかっていた期間が長く、試合勘が戻っていない。コロンビア戦での失点シーンを見ても明らかだ。