処方薬(医療用医薬品)の場合、医師や薬剤師が対面で薬の副作用を説明するため、薬のリスクを認識しやすい。また薬とともに渡される薬剤情報提供書にも副作用の説明が記載される。
一方、市販薬は利用者が直接、副作用を説明してもらう場が少ない。だからと言って、市販薬に副作用のリスクが存在しないわけではない。
ドラッグストアなどで買った市販薬の副作用を知るには、購入時に同封されている添付文書を読まなくてはならない。だが、副作用がどこに記されているかがわかりにくい。処方薬は添付文書の「重大な副作用」という欄に記載されているが、市販薬の添付文書には「副作用」という項目がない。
厚労省所管の独立行政法人・医薬品医療機器総合機構(PMDA)はこう説明する。
「市販薬の場合、添付文書の『相談すること』の項目に薬の副作用の症状が記載されます。ここに記載された症状は処方薬における副作用と同じ意味を持ちます」(企画調整部広報課)
何より怖いのは、市販薬のリスクを知らないと実際に症状が出ても副作用に気付かず、病気の悪化を招いてしまうことだ。
本誌は、過去1年間のドラッグストアでの売上上位の市販薬のうち、重篤化する可能性のある副作用のある薬をリストアップした。表で紹介しよう。
※週刊ポスト2018年7月13日号