登山を楽しむ女性“山ガール”が定着し、2013年には、富士山が世界遺産に登録されて登山人口が増えたことなどから、老若男女を問わずアウトドアは年々人気が上がっている。
その一方で、遭難件数も増えた。警察庁の発表によると、2015年の山岳遭難者は3043人で、統計史上もっとも多かったという。水難事故も同様に増えており、2016年に水難事故に遭った人は1742人で、そのうち約半分の816人が亡くなるか行方不明になっている(警察庁調べ)。
救急救命が専門の東京曳舟病院院長の山本保博さんは、アウトドアで重篤な事態になる人の共通点をこう語る。
「睡眠不足の人がとても多い。前日に準備に追われたり、早朝出発で寝る時間が不足したり、テント泊で眠れなかったりするんです。すると、体力が低下し、判断を誤りがち。よく眠ることは、命を守るうえで何よりも大切なんです」
さらに、自然体験活動推進協議会の三好利和さんは、アウトドアで守るべき、基本の服装について教えてくれた。
「とにかく肌を出さないこと。暑いからといって薄着でいると日焼けの原因に。さらに、植物などによる切り傷、転倒によるすり傷、虫刺されなどの危険性もあります」
【アウトドアで事故に遭いやすい人チェックリスト】
※3個以上当てはまる人は、アウトドアでの事故に注意を。
□自分はまだ若いと思っている
□睡眠時間は1日5~6時間以下だ
□集中すると周りが見えなくなりがち
□飲酒の習慣がある
□お祭り好きで張り切るタイプだ
□民間療法を信じている
□思い込みが激しい
□一を聞いて十を知る性格だと思う
□水を飲む習慣がない
□楽天的な性格だ
※女性セブン2018年7月19・26日号