映画にドラマに、話題作に相次いで出演し女優として第一線で活躍を続ける綾瀬はるか(33)。コラムニストのペリー荻野さんがその魅力について改めて考察する。
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7月10日スタートの連続ドラマ『義母と娘のブルース』(TBS系)に主演するなど、今年も活躍が続く綾瀬はるか。彼女の面白さは、多くの場合「天然」で語られることが多い。
先日も『関口宏の東京フレンドパーク2018 7月ドラマ大集合SP!!』(TBS系)で、中学生時代、ルールがよくわからないままバスケ部に在籍していたことが発覚。まあまあ知ってればなんとかなったとにこにこし、一同を仰天させたばかり。トークやバラエティーに出るたびに、視聴者が「何か発言しちゃうのでは」と見守り、ネットでは必ずその言動がつづられるという稀有な?貴重な?存在であり続ける。
しかし、長年、綾瀬はるかの出演作を見続け、色白美女モードの「白はるか」、ワイルドなアクション「黒はるか」なんてことまで書いた身としては、彼女の本当の面白さは、平然と、しかも楽しそうに女優としての「逆行」をしてしまうことだと思う。
6日に放送された『ぴったんこカン・カンスペシャル』(TBS系)。サブタイトルは「豪華競演 綾瀬はるか&佐藤健&竹野内豊が空中大回転!最恐!崖にそびえ立つ巨大アスレチックに挑戦! 安住アナは一人へっぴり腰…。(以下略)」であった。
「空中回転」とは、トランポリンのこと。綾瀬らは、インストラクターに従って、ぴょんぴょん始めたのだが、もともとルールは知らなくてもバスケ部だった綾瀬は身体能力が高い。跳ぶわ、跳ぶわ。あっという間に技を会得して、ポーズまで決め、インストラクター採点で出演4人の中では最高得点を獲得してしまった。これだけでも十分ハードなロケなのに、次は高い崖の上でぐらぐらするアスレチックに挑戦。はじめこそ怖がっていたが、やってみると、これもスイスイと楽しそうだ。その合間に中華料理店に立ち寄って麻婆豆腐を食べたり、ドライブインでカツカレーを食べたり。どんだけロケしてるんだ?と思えるほど、働くのである。
主演ドラマも映画も数多く、大河ドラマでも主役をした彼女のキャリアからすれば、大女優っぽく、ちやほやロケですませても誰も文句は言わないはずだ。しかし、まるで新人に「逆行」したかのごとく、体力も食欲も全開のロケをこなす。
そういえば、この5月、『日本生命セ・パ交流戦2018』のCMで、綾瀬は、アルパカの着ぐるみに身を包み、手にポンポンをもって、アルパカたちと元気よくハルパカPRソングを歌い踊ったのだった。ハルパカ…。
今は、グリコの『ジャイアントコーン』のCMで「月曜日はハッピーチャージ」ということで、ダンディ坂野とともに「ゲッツ!!」を披露。月曜日でゲッツ!!
着ぐるみもゲッツ!!もオッケー。はるかファンも満足していることだろう。新ドラマは綾瀬にとって初の母親役。着々とキャリアは積まれている。だが、大女優として完成し、カチコチになることなく、この軽やかなスタンスを、続けてほしいものだ。トランポリンもアスレチックも、まだやりたそうだったし。平然とやってくれると思います。