芸能

なぜジャニーズ事務所はソロではなくグループばかりなのか

今につながるジャニーズ事務所の歴史を紐解く

 TOKIO、V6、KinKi Kids、嵐、タッキー&翼、NEWS、関ジャニ∞、KAT-TUN、Hey! Say! JUMP、Kis-My-Ft2、Sexy Zone、A.B.C-Z、ジャニーズWEST、King & Prince……過去24年間でジャニーズ事務所からCDデビューしたグループは14組にも上り、そのいずれもがヒットチャートを賑わせている。

 彼らをプロデュースするジャニー喜多川氏は現在のグループの雛形を作るまで、どのような試行錯誤を繰り返したのか──。ジャニーズ事務所の歴史に詳しく、『テレビとジャニーズ』(blueprint/垣内出版)、『ジャニーズの正体 エンターテインメントの戦後史』(双葉社)などの著書がある太田省一氏はこう語る。

「ジャニー喜多川さんは日本でオリジナルミュージカルを成功させるために、1960年代に初代グループのジャニーズを作り、ジャニーズ事務所を立ち上げた。ミュージカル志向の強さは現在に至るまで変わっていません。一方で、創立当初は今ほどテレビでの活動は活発ではありませんでした」(太田氏。以下「」内同)

 1964年に『若い涙』でレコードデビューした初代グループのジャニーズは、1965年に『NHK紅白歌合戦』に初出場するなど人気を得る。さらなる芸の向上を図ろうと修業を積むため、1966年8月に渡米。その間、日本での芸能活動は休止した。1967年の正月に帰国した時には日本にグループサウンズブームが訪れており、人気が下降。同年の11月限りで解散することになった。

「この時、ジャニーさんはテレビに出ることの重要性を身に染みて感じたのではないでしょうか。2代目のグループであるフォーリーブスは、テレビをより重視して活動することになります」

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