ブームとなった恋愛リアリティ番組「バチェラー・ジャパン」(Amazonプライム・ビデオで配信)。1人のハイスペック男性に多くの美女がアプローチして奪い合い、時には女性同士が陰口を叩き合うシーンは、普段あまりお目にかかることがないだけに視聴者を釘付けにした。が、その「バチェラー」の風景が日常となっているのが港区界隈でハイスペック男性たちと飲み会を繰り広げる「港区女子」たちだ。現役港区女子の吉川リサコ氏が、「バチェラー」から見えてきた「ハイスペ男性から選ばれる法則」をリポートする。
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「バチェラー・ジャパン シーズン2」が最終回まで公開され、周囲の港区女子もみんな見ていたので、私も見てみた。
これまでにも私は「ハイスペック男性と付き合った港区女子たち」の実例を紹介してきた。ハイスペ男性から選ばれる一流港区女子は「嫌いなタイプの女を教えて」と質問してそんな女にならないよう努力し、自分勝手な“理想的男性像”を押しつけない。慶應卒の外資系証券勤務イケメンと結婚したユメカの「ハイスペを射止めるなら、『自制心を高く』『自発性を尊重し』『競争心を持たせろ』の3原則だね!」という言葉も紹介してきた(関連記事『ハイスペ男性と結婚した港区女子が語る「ゴールへの3原則」』参照)。
「シーズン2」の男性は、慶應卒で大手IT企業・サイバーエージェントの幹部を務めるエリートだ。そして最後に選ばれた女子は27歳のイラストレーター。彼女が選ばれた理由は、自制心があり、男性の自発性を尊重していたからだと思う。女子20人が男性1人を奪い合うので、いわゆる“女”を使うテクニックでは、なかなか差別化は難しい。だんだん女性が脱落して絞られていく中で、最後まで残った理由は「男性を否定しないこと」、つまり「嫌われないこと」だろう。
実際、選ばれた女子に対し、男性は「サポーティブ」で「たくさんの愛情を注いでくれる」「守ってくれるような存在」という印象を持っていた。
「バチェラー」の企画は、女子20人がハイスペ男性にアピールし続け生活する2か月間を追ったドキュメントだが、これは港区界隈に現れるハイスペ男性の日常を凝縮した図に過ぎない。
ハイスペ男性は、テレビの企画じゃなくても常に女子に群がられ、多種多様なアピールをされる。カメラのない日常では、掃いて捨てるくらい毎日選択肢に溢れているのである。
「シーズン2」では、ある女子が握手を求める男性に「そういうのやだ」と拒否し、気まずい雰囲気になっていた。つまり「軽いのはイヤ」「私は軽くない」というアピールなのだろうが、そもそも選ばれなければ選ぶことなどできないのだ。結局、この女子はその回で脱落した。求愛されたわけでもないのに“相手の流儀”を否定し“自分の流儀”を押し付けるのは(ハイスペ相手では)失敗の道なのである。