中国上海市で、2010年から2017年末までの7年間に600万元(約1億円)もの大金を宝くじにつぎ込んだ中年男性が文無しになったことが明らかになった。男は親戚からも見放された挙げ句、宝くじ売り場の店主に借金を申し込んだところ断れたことから、逆上して売り場に放火し逮捕された。
男は近く裁判にかけられることになっているが、中国では放火罪は重罪なだけに、10年以上の量刑の判決が下るとみられる。宝くじが男の人生を狂わせたといえる。中国では競馬などのギャンブルは禁止されているものの、宝くじだけは国家の公認事業であり、宝くじにのめり込む人が多く、一説によると700万人もの「宝くじ中毒患者」が存在するといわれている。
上海のニュースサイト「新聞」によると、男は徐超という名前で41歳。徐はもともと不動産会社の社員で、2010年ごろから宝くじを買うようになった。とくに、上海は「彩票(宝くじ)」の文字であふれており、いたるところに宝くじ売り場が設置されている。
現在、市内で手に入る宝くじは、ロト6やナンバーズのように数字を選ぶタイプから、スポーツの試合結果を予測するものまで約40種類と幅広い。
徐は宝くじにはまって、病みつきになり、1回に2万元(約34万円)もの金を宝くじをつぎ込むようになった。ある時、100万元(約1700万円)もの賞金の当たりくじを引き当てたが、誰にも言わずに、この金でまた宝くじを買って、すっからかんになってしまった。