香港警察は7月上旬、金の先物取引に絡んで、詐欺行為を行っていた先物取引企業2社の経営者やコンサルタントら、10代の少女10人を含む64人の詐欺グループを逮捕した。被害総額は2600万香港ドル(約3億4000万円)に及んでいる。
このうち、10代女性の10人のグループは「スター・コンサルタント」との肩書で、とりわけ富裕層の男性投資家33人を担当し、1900万香港ドル(約2億5000万円)をだまし取っていた。最も被害が大きかったのは中国大陸の投資家男性で、180万香港ドル(約2400万円)もの金をつぎ込んでいた。少女のなかには、性的関係を結ぶことを条件に、金を引き出していた者もいたという。
香港メディアによると、香港警察は300人の捜査員を動員して、先物取引企業2社の本社や6支店、27カ所の事務所を一斉に家宅捜索し、18歳から53歳までの計64人を逮捕。さらに、250万香港ドルの現金と630万香港ドル相当の高級車4台、5200万香港ドル相当の6件の高級マンションなどの不動産物件を押収した。
被害者はまず最低1万香港ドルで、ロンドンの金の先物取引所から金を購入。その時々の金の値段の変動を受けて、売り買いを繰り返していた。この売買取引を360回も繰り返していた投資家もいたという。
とりわけ被害額が多かったのが10代の少女10人による「スター・コンサルタント」グループの顧客で、その被害者はすべて男性で、香港人が11人、中国大陸在住が9人、そのほか13人が外国籍だった。