医学が目覚ましい進歩を見せる一方で、いま「漢方」の力が見直されている。2000年以上の伝統を持ち、西洋医学の薬とは違った作用機序による効果が期待できる漢方薬を、様々な分野の名医たちが、改めて高く評価しているのだ。
では、どの漢方を、どんな状況・タイミングで飲めばいいのか。認知症・高齢者内科医の眞鍋雄太氏が「自分でも飲んでいる漢方」を明かす──。
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大学では漢方についての講義はなく、胡散臭いイメージを持っていましたが、10数年前からエビデンスが出始め、いまは基本的に西洋薬と併用する形で使っています。
30代後半になってから、深酒をした後に制吐剤を飲んでも翌日に残るようになった。そこで併せてクラシエ薬品の五苓散(ゴレイサン)の錠剤を飲んだところ、顔や手指のむくみが取れるようになりました。
40代になってからは、お酒を飲む前にも五苓散を飲み、飲酒後には制吐剤や五苓散とともにツムラの黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)の顆粒を飲むようにしています。そうすると翌日の午前中には回復しているんです。