日本国内以上に海外のプロスポーツリーグでは、妻たちの横の繋がりである「奥様会」の活動が盛んに行なわれている。サッカー界では、昨年、日本代表の長友佑都と結婚した平愛梨夫人が、夫の所属先であるセリアA・インテルのクリスマスパーティーに参加。スタイル抜群のチームメートの妻たちと記念撮影した様子を自身のSNSで紹介している。
そんなプロスポーツ選手の「奥様会」の中でも、団結力の強さ、活動内容の多様さで有名なのがメジャーリーグだ。ワイフズ・ミーティングと呼ばれる集まりでは、食事会が開かれ、チャリティー活動の打ち合わせもなされる。
日本では、プロ野球選手の妻は、夫が野球に集中できるように陰からバックアップする存在というイメージが強い。一方でメジャーの妻たちは、自ら積極的に表に出ることで夫を支えようとする。
スタジアムには託児所付きのファミリールームが設置されていて、選手の妻や婚約者が試合を観戦することが常識となっており、ファンも“関係者”であることを認識している。日本人メジャーリーガーの妻たちはこの日米の文化の違いに、渡米当初は戸惑うことが多いという。ヤクルト青木宣親の妻である佐知夫人もその一人だ。佐知夫人が当時を振り返る。
「渡米当初は、メジャーの常識と、夫の帰りを手料理で出迎える日本式のサポート体制を両立するのは、時間的に難しかった。メジャーではスタジアムに奥さんが顔を出さないと、夫と一緒に戦う気がないと噂が立ってしまう。だから5回まで試合を観戦してから夕食の準備のために帰宅するのですが、今度は『なぜ家政婦を雇わないのか?』と別の心配されてしまうんです」