縁結びの御利益があるといわれる京都府の下鴨神社。連日、「ご縁」を求めて女性参拝客が列を成す。
絵馬には「大好きな人と一生一緒にいられますように」「結婚させてください」など熱がこもった言葉が並んでいる―と思いきや、この“SNS社会”の現代、少し事情が異なっている。
京都・下鴨神社に奉納された絵馬には、全面を覆う形で「個人情報保護シール」が貼ってあり、願いは「神のみぞ知る」状態になっているのだ。
「見ず知らずの人が絵馬に書いた内容を面白がってSNSにアップする人が増えたため、それを阻止しようという神社の計らいで始まったようです。私ももちろん、シールを貼りました」(参拝客)
ネット上の掲示板やツイッターで“絵馬”をキーワードに検索すると、「○○神社に行ってきました」と自分の絵馬の写真をアップする人々に交じって、他人の絵馬の写真に「無理なお願いしてる」「面白い願い事見つけた」などのコメントをつけて投稿する内容も目立つ。
写真によっては書いた人の名前まで写っているものもあり、身近な人に思わぬ形で秘密の願い事がばれてしまったり、名前から住所を特定されてしまったりと危険につながる可能性もある。
SNS社会の弊害が、絵馬にまで及ぶとは、神様も予想できなかったのではないだろうか。
※女性セブン2018年8月9日号