中国四川省の省都・成都市で、大学や美術クラブのヌードモデルとして活躍している89歳の老人男性が話題になっている。男性は妻と死別したあと、2人の子どもと絶縁状態で、1人暮らしだが、「ヌードモデルとして、ボディアートを楽しんでいる。いまの生活は充実していて楽しい」と笑顔で語るなど屈託がなく、“おひとりさま”な老後を楽しんでいるようだ。
この老人は王蘇仲さんで、もともと洋服の仕立てを仕事にしていたが、いまは引退。約20年前に妻を亡くしてから、2人の息子と仲違いし、息子たちから「もう、お父さんの面倒は見ない」といわれた後ずっと会っていない。食事は自炊で、洗濯なども自分でしているという。
香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が四川省の自宅で王さんに取材した際、「息子さんとは、たまにでも一緒に食事をすることはあるのですか」と尋ねると、「まったく会っていないよ。息子たちのことは聞かないでほしいね」と答えたうえで、次のようにも話している。
「彼らが私のことをどう思っていようと関係は気にしないし、関係はない。彼らが年をとったとき、今度は彼らが寂しく思う番がくるでしょうよ」
王さんは6年前に、ある大学の美術教室の先生から「若い女性のヌードモデルはたくさんいるが、老人のモデルはまったくいない」などと言われて、ヌードモデルの誘いを受けた。