史上初となる2度目の春夏連覇を目指す大阪桐蔭など、とかく有名な強豪校とその選手に注目が集まりがちな夏の甲子園。だが、目を向けるべき選手はまだまだいる。ノンフィクションライターの柳川悠二氏が、大きな番狂わせを期待できる注目校と注目選手たちを紹介する──。
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田舎の公立校のジャイアントキリングも期待したい。
その可能性を秘めた第4グループにいるのが、150キロ右腕・吉田輝星(こうせい)を擁する秋田・金足農業だ。中学硬式野球出身者が全盛のなか、石川・星稜の奥川恭伸と共に稀少な軟式出身投手。東北勢が幾度も阻まれてきた大旗の“白河の関越え”を目指す。
明徳義塾の夏の県大会9連覇を阻止したのが高知商だ。エースの北代真二郎は、ツーシームや変化球中心で相手打者に的を絞らせない。130キロ台の球速で強豪私立を抑え込み、全国の公立校球児に勇気を与えた。
いずれもこの夏の主役になり得る逸材ばかり。大阪桐蔭は春夏連覇を遂げられるのか、それとも──。
※週刊ポスト2018年8月17・24日号