537名全体の投票力を100%とすると、それぞれの人が持っている投票力は、大統領 16.312%、副大統領 0.265%、上院議員(1名) 0.414%、下院議員(1名) 0.0966%ぐらいとなった。
この結果によれば、アメリカでは、大統領は、副大統領の62倍、上院議員(1名)の39倍、下院議員(1名)の169倍ものパワーを持っていることになる。
ここで、1つ注意点がある。今回の計算では、各議員が自分の意思だけで自由に投票することを前提としている。実際には、共和党、民主党などの政党による所属議員への投票の拘束が行われることが考えられる。そうなれば、議員側の投票力は、この計算結果よりも高いものとなるだろう。
ただそれにしても、拒否権を握る大統領のパワーは、副大統領や議員とは比べものにならないほど、絶大といえる。
今度、テレビや新聞、ネットなどで、アメリカの政治に関するニュースを目にしたときには、大統領のパワーの大きさを思い出してみては、いかがだろうか。