スポーツ

高校球界から「PL」が完全に消える日──現校長が独白

決勝で敗れた軟式野球部

 夏の甲子園の100回記念大会は、いよいよ佳境を迎えている。大会前から“大本命”と目されたのが史上初となる2度目の春夏連覇を目指す大阪桐蔭だったが、100回の歴史のなかで“大阪の覇者”として君臨したのはPL学園だった。春と夏の甲子園にあわせて37回出場し、歴代3位となる通算96勝を記録。卒業後にプロに進んだOBも、桑田真澄、清原和博、立浪和義、宮本慎也、福留孝介、今江敏晃、前田健太ら総勢81人を数え、球史に名を残す大投手、大打者も多い。そのPL学園が活動休止に追い込まれてから、2年が経とうとしているが、復活を願う声は根強くある。そんななか、『永遠のPL学園 六〇年目のゲームセット』著者の柳川悠二氏(ノンフィクションライター)が、最新動向をキャッチした。

 * * *
 8月13日の甲子園球場には、春夏通算7度の全国制覇を誇ったPL学園の応援ソング「ウィニング」が流れた。無論、演奏したのはPL学園ではない。長野・佐久長聖の藤原弘介監督が元PLの監督だった縁で、1980年代から1990年代にかけて甲子園を荘厳な雰囲気に包み込んだあの名曲を、佐久長聖のブラスバンドがチャンス時に流しているのだ。

 100回目の記念大会を迎えた夏の甲子園。その開幕前日にも、「ウィニング」を耳にする機会があった。場所は甲子園ではなく、人もまばらな住之江公園野球場(大阪市住之江区)。そこでは全国高等学校“軟式”野球選手権の大阪大会決勝が開催されていた。

 PL学園の硬式野球部は一昨年7月に活動を休止し、事実上の廃部となったが、同じユニフォームを着用する「PL学園軟式野球部」は今も活動を続けている。昨夏に11度目の大阪王者になり、さらに昨年の秋季大会、今年の春季大会と大阪で負けなし。この夏も大本命の優勝候補として臨み、投手陣がノーヒットノーランや完全試合を達成するなど、万全の状態で勝ち上がってきていた。

関連記事

トピックス

九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
“鉄ヲタ”で知られる藤井
《関西将棋会館が高槻市に移転》藤井聡太七冠、JR高槻駅“きた西口”の新愛称お披露目式典に登場 駅長帽姿でにっこり、にじみ出る“鉄道愛”
女性セブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン