港区女子の飲み会には、バツイチのハイスペック男性が来ることも数多くある。もちろんバツイチでも、楽しい時間が過ごせる人であれば問題ない。結婚と離婚を経験したことで、“大人”になって余裕が出てくる男性もいる。
しかし、逆に残念なパターンもある。バツイチハイスペ男が、元妻をディスるケースが多いのである。たとえば、聞かれてもいないのに離婚理由を話し出す男。
「元嫁がさ、ヤバイんだよね。子供産んだ瞬間からヒステリックになって。あれはひくわー。子供は可愛いけど、嫁は無理になって。生理的に受け付けなくなったんだよね」
こんなふうに話す男もいた。
「前の奥さんと離婚した理由は、家事しないから。帰宅しても部屋が汚いし、料理も適当。お皿も山積み。正直ひくよね、不潔で。洗ってよって言うと『私も仕事で疲れてるし、やってよ』とか言われて。だんだん価値観が違うなぁって別れた」
こんなのを聞いて、「わかるぅー」「大変だね……私なら大丈夫よ」と言う港区女子は皆無に近いようで、
「それって価値観の違いなの?」
「自分が器が足りないだけじゃない?」
「産後フォローしないからヒステリックになったんじゃない?」
などシビアな感想を返す。
では、なぜハイスペックなバツイチが元妻をディスる傾向にあるのか。基本的に、彼らのようなエリートハイスペは「オラオラ系」「俺様」が多いからではないかと思う。
「仕事できる、稼いでるオレ」
「オレって、何でもできちゃうじゃん? 家事はやらないだけでやればできるよ?」
そんなタイプである。そしてそれに対して、「すごぉい」「素敵」「かっこい~」と尊敬の眼差しを送る独身港区女子も、掃いて捨てるほどいる。
自分を褒め称えなくなった女子(妻)を、自分を認めず文句ばかり言う人間に変身したと認識するのも、彼らの思考からしたら無理はないのかもしれない。
◆文/吉川リサコ(コラムニスト・現役港区女子)