健康のためには、ふだん意識していない「日常動作」にこそ秘訣がある。たとえば、歩き方の意識を少し変えるだけで、様々な健康リスクが軽減される。たとえば、ちょっと出掛けるくらいなら靴ではなくサンダルを履く人も多いはず。だがサンダル歩きは、健康には逆効果だという。東京都健康長寿医療センター研究所の谷口優氏が解説する。
「人間が歩く時は、まず足裏のかかとで地面をとらえて、それからつま先の親指に向けて体重を移行します。
かかとが固定されていないサンダルでは、最初に地面に接してからつま先までうまく体重を運ぶことができず、足首の関節や膝に負担がかかり、膝痛などの原因になります」
ただし、かかとが覆われている靴を履けばいいわけではない。
「革靴は靴底が硬く、歩いた衝撃を吸収できず膝がダメージを受ける。靴底が柔らかく衝撃を受け止める、スニーカーならこのリスクを防ぐことができます。屋内なら、スリッパよりも裸足のほうが転倒リスクを減らせるでしょう」(谷口氏)