プロテスト合格からわずか23日後のツアー初優勝(CATレディース、8月17~19日)という史上最短記録を打ち立てた20歳の女子プロゴルファー・大里桃子。同学年には、今年、米ツアー初優勝を果たした畑岡奈紗(19)、史上最年少の15歳で日本ツアーでの優勝を果たした勝みなみ(20)をはじめ、新垣比菜(19)、小祝さくら(20)、三浦桃香(19)といった逸材が揃う。
高校時代は無名だった大里だが、ここにきて同学年の“黄金世代”に追いつこうとしている。そんな大躍進をキャディとして支えたのが、元体育教師の父・充さんだ。「ハンデ0」の腕前の持ち主で、その父に勧められて、大里は8歳からクラブを握ったという。
「この充さんが、なかなか独特なキャラで、報道陣の間でも話題になっていました。囲み取材で大里の『桃子』という名前の由来について質問が出ると、『女優の菊池桃子』と答えるのです。
充さんいわく、“プロゴルファーになれなくとも、その奥さんにでもなってくれれば”と考えて名付けたとのこと。たしかに菊池桃子はプロゴルファーの西川哲と結婚していたが、2012年に離婚している。その場には“わざわざ言わなくてもいいんじゃ”という微妙な空気が流れましたが、充さんは全く気にしていなかった」(担当記者)
そんな父親の“勝っても負けてもゴルフ場で泣くな”という教え通り、大里は初優勝にも涙は見せなかった。女子ゴルフの世界では、ジュニア時代から娘を手塩に掛けて育てた父がバッグを担ぐというケースは珍しくない。ただ、「うまくいかない事例も多い」とツアー関係者は眉をひそめる。