およそ20年で2倍に増えたと言われている「不倫」。最近では今年4~6月に放送された中谷美紀主演の『あなたには帰る家がある』(TBS系)や年初の『ホリデイラブ』(テレビ朝日系)など、「浮気された妻=サレ妻」を主人公にしたドラマも続いている。
もはや不倫は誰にでも起こりうること──。これまで数多くの不倫調査を行ってきた探偵事務所「MR」の岡田真弓社長が実際に見てきた本当にあった不倫案件を、プライバシーに配慮しながら、ケーススタディーとして紹介する。
◆「ラブホテル以外で会う」不倫関係だと「やり直し」が難しくなる
“夫の様子がどうもおかしい”と、女の直感で浮気調査を依頼したA子さん(44才)は、調査報告書を読んで目の前が真っ暗になった。そこに不倫現場として列挙されたのは、ラブホテルの名前ばかり。
「夫の裏切りに怒りが収まりませんでしたが、子供が小さいこともあり離婚は望みませんでした。ラブホの回数からも夫は愛人にほれ込んでいるようなので、話し合いは難航すると思いました」(A子さん)
ところが、意外にも早くケリがついた。岡田さんは、「肉体関係メインの不倫は意外と対処が簡単」と指摘する。
「男性の場合、不倫相手と体だけの結びつきだったら割合簡単に別れます。ホテルだけで会う段階なら説得は簡単。旅行しても宿に籠もったり、夫がホテル代などをおごったりする関係でも別れやすい。E子さんの夫も、すぐ説得を受け入れて愛人との別れを決意しました。
最近は若い女性がSNSを使って『パパ活』をし、夫が引っかかるというケースも多いですが、それもやめさせるのは難しくありません。
しかし、映画を見て、スーパーで買い物して、自宅でご飯を食べるという“心がつながる関係”になると別れさせるのが一気に難しくなります」(岡田さん)
◆セックスレスが夫の浮気原因ならば「これからの妻のセックス」が分かれ道
夫が不倫にひた走るケースで最も多い理由は、「夫婦のセックスレス」だ。その場合、「離婚」か「やり直し」は半々だという。
「もしやり直しを望むのであれば、妻が自分のセックスの仕方を考え直す必要があります。くやしいと思いますが、愛人の何がよかったのかを知らなければなりません。
もし夫婦の間のセックスが復活しないなら、離婚の可能性が高くなります。実はセックスレスは正当な離婚理由の1つです。セックスは夫婦関係の義務なので、妻に無視されてセックスレスの夫には、離婚を申し立てる権利があるんです」(岡田さん)
※女性セブン2018年9月13日号