長野県の上田駅からほど近い柳町は、北国街道の宿場町として栄えた町屋だ。そこで江戸初期から日本酒を造り続けているのが、銘酒「信州亀齢」で知られる岡崎酒造。2003年より杜氏をつとめる岡崎美都里さん(45)が、その伝統と地域への想いを語った。
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350年以上続く酒蔵の12代目で、小学校の卒業文集に将来は「蔵を継ぐ」と書いていました。杜氏になって16年目となり、お酒を造るばかりの製造者ではなく、土地の酒蔵として地域への貢献もしていきたいと考えています。
その想いを体現したのがこのお酒です。1665年から醸し続ける「信州亀齢」の純米吟醸で、地元上田市が誇る稲倉の棚田で栽培された長野の酒米・ひとごこちを使っています。
酒米を使うことが棚田の保全につながり、酒造りのやり甲斐にもなります。お米の味がしっかり出る品種なので、甘い香りや味わいの余韻が残る芳醇なお酒です(棚田産の2018年醸造分は品切れ)。