都内2館だけで始まった映画『カメラを止めるな!』(上田慎一郎監督、以下『カメ止め』)の快進撃が止まらない。夏休み向けの巨大プログラムピクチャーが、お盆を過ぎて軒並み勢いを落とすなか、観客動員が前週よりも増え続け、累計観客動員86万8000人、興収12億5700万円を突破した(8月27日現在)。病に感染するように、同作品に感動し熱狂する評論家・古谷経衡氏が、映画の主要ロケ地である芦山浄水場(茨城県水戸市)を訪れた。
昭和7年から平成5年まで使用されていた芦山浄水場は、モダンな建築物が独特の雰囲気をつくりあげ、毎年、ドラマや映画、ミュージックビデオなどの撮影で利用されている。市の管理地になっているため、ふだんは中へ立ち入ることができない。取材許可を得た古谷氏を案内役として、『カメ止め』の世界へようこそ。